「魚ばなれ」、近年よく耳にする言葉です。魚屋は商店街から姿を消しつつあり、私ども販売店がカテゴリーキラーと言われ商品を出せばお買い上げいただけた時代はもう過去の話です。
今や魚は、嗜好品、高価な商品であり、調理方法も難しく、食べたいけど食べられない食材となりました。
お魚を買って家で調理して食べる機会も少なくなり、魚は外で食べる機会が多いものにもなりました。
我社は、そのことを「魚屋ばなれ」と受け止めています。冷静に見据えると海鮮居酒屋、回転寿司は繁盛していますが　魚屋は苦戦を強いられています。
商品を並べてお買い求めいただく時代ではなく、なぜ美味しいか？どう調理するか？など、お買い場でお伝えしながら提案販売していくことが非常に大事なことです。
また、寿司、和食は世界で食され始めました。海外に対して魚介の「買い負け」をおこしつつある今日この頃、近い将来には日本の文化である魚をお客様が思うようにご購入いただけない時代となるかもしれません。

お客様に喜んでいただき、そして産地・生産者の皆様も喜び、我々販売者も潤う。そのための買い付けと、販売を目指さなければなりません。
吉川水産の社是の中に「漁場から食卓へ」という言葉があります。
まさに、お客様、産地・生産者様、吉川水産の三者が一体でWinWinの関係がつくれる魚屋としての新しいビジネスモデルの構築を目指し、日々進化していく、そういう企業であり続けたいと願っています。

代表取締役　森　伸夫